アーサー・ビナードさん、店内で紙芝居を実演

5/15の記念講演会のあと、店に戻って、アーサーさんにもお手伝いいただきながら「ごちゃまぜ動物」をいつもの場所に再セッティング。その後、店主橋村さん、二見さんを交えてアーサーさんと懇談する中で、過日、最も優れたな紙芝居に贈呈される高橋五山賞特別賞を受賞したアーサーさんの紙芝居作品「ちっちゃいこえ」の話に。橋村さんの「せっかくだから演じてみて」との投げかけに応えて、アーサーさんの実演となりました。

「紙芝居のために描かれた絵じゃないから、紙芝居にするためにはすごい工夫が必要だったけど、でも紙芝居になったら逆に強い。」「子どもたちは前半は笑ったりするけれども、後半はじーっと見入る。」「この紙芝居は怖すぎるとか言ってる人が、子どもにゲームをやらせてる。今のゲームはどれほど恐ろしいか。殺し合いもあるからね、だいたい。子どもたちはスマホで何でも見ちゃっている。シャットアウトすべきものを大人は間違えていると思う」とアーサーさん。

きれい事でも、他人事でもない「げんばく」の恐ろしさと平和のかけがえのなさを、子どもたちにどう伝えるか。演じ手が「紙芝居のあり方」に縛られているとは思いません。「紙芝居だからこそ、子どもたちの心に深く伝えることができるのだ」という信念は揺るがないはず。子どもたちを愛し、信じている私たち。子どもたちの笑顔を守るために、平和への強い意志と願いを込めて「ちっちゃいこえ」を演じる勇気をもちたいという思いを強くしたひとときでした。(西村淳)