「水はうたいます」
詩 まど・みちお
絵 nakaban
理論社 2,090円
身の回りの水の音って、どんな音をしているのでしょう?
川の流れ、雨の音…絵本をめくると、まどさん独特の水の音の表現が続きます。
水は様々な姿になって、うたいながら地球を駆け巡っているのですね。
読後、大きな地球の営みを感じます。
「ぞうさん」「くまさん」「やぎさんゆうびん」など、平和で優しい詩や童謡で知られるまどさん。そんなまどさんも、幼少期には両親と離れて暮らす孤独を味わいました。召集されて戦地に赴く経験もされています。戦時の混乱中に書いてしまった戦争協力詩について生涯悔やみ、侘び続けながら、生きることの不思議、生きることの喜びを平易な言葉で伝え続けました。
「水はうたいます」、この詩はまどさん自身と重なる気がしました。(さつき)
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