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8月の大人コース

8月の大人コースは
『1945年8月6日
 あさ8時15分、わたしは』
著:原爆を体験した子どもたち
イラスト:いわさきちひろ
童心社 1,870円

直接被曝体験をした、当時幼児から小学生だった子どもたちが書いた作文が、1967年出版『わたしがちいさかったときに』(童心社)に掲載されました。
当時4歳だった佐藤明之さんは小学4年生の時に、小学3年生だった田中清子さんは中学3年生の時に当時の思いを綴りました。
その他の子どもたちの作文も含めて、想像を絶するような原爆被害の内容。この子たちがどのような日々を送っていたかと思うと胸が痛みます。

8月の大人コースは、この本からいくつかの作文が抜粋されたものです。
また、広島に詳しいアメリカ人作家・詩人のアーサー・ビナードさんの詩「ヒロシマの時間」も掲載。原爆投下時の広島の街、平和記念公園、時計等、「その時」8時15分の姿が淡々と描かれています。
挿絵はいわさきちひろ美術館より許可をもらったちひろの絵。全てのページに優しさや怒り、心模様がひろがっています。

私の家族もB29の爆撃で被害を受けました。その後の人生がどれほど苦渋を強いられたことか…。
改めてあの日の非常さに胸が痛くなります。
二度と戦争を繰り返してはいけない。その思いを人一倍強く持ち続けてきた88年の人生です。
                      橋村孝子